第37回(平成25年) 飛騨文芸祭
<入賞作品集 飛騨文藝>
<飛騨文藝・序文紹介>
過去・現在・未来へ
(一社)高山市文化協会長 小林 浩
第37回飛騨文芸祭に多くの作品をご応募いただき、この度「飛騨文芸祭入賞作品集」を発刊いたしました。入賞には及ばなかったものの優れた作品も多く見られ、応募下さった方々に対して厚くお礼を申し上げます。
人はそれぞれの心・思い・考え方を、相手にそのままに伝える手段の一つとして、文字を文章にしています。
今回応募いただきました作品は、作者自身の過去の経験、その時の心に残った情景、現在の社会環境等を反映したものを、文芸作品として完成されたものであり、私たちは作者の熱意と努力を真摯に受けとめ、その成果を将来へ引き継いでまいりたいと考えています。
折しも今年、飛騨高山文化芸術祭こだま~れ2013」が開催され、市民の皆様も文化に対する関心が高まっているように感じられます。
これからも私たちは、市民の皆様が気軽に「飛騨文芸祭」に参加していただける環境を造り、郷土の文学・芸術の向上に努めてまいります。
結びに、応募作品の審査をお願いしました5名の先生方のご労苦に対し、心から感謝とお礼を申し上げます。
受賞者一覧
文芸祭賞 | 和田 操 | 短歌 | 生まれ出づるに既に帷子着てゐしか 空蝉転がる大樹の根方 他 |
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江夏美好賞 | 該当なし | ||
市長賞 | 稲泉 真紀 | 現代詩 | 「蝉」他2篇 |
〃 | 下垣内 町子 | 俳句 | ポインセチア女子高生の薄化粧 他 |
市議会議長賞 | 坂口 比斗詩 | 評論 | 「福田夕咲の詩業と位相」 |
〃 | 小林 光代 | 俳句 | 山笑ふトンネル数へ嫁ぎ来し 他 |
市教育委員長賞 | 武藤 久美 | 短歌 | シンデレラの靴のごとくに主探さむ 持主不明トパースの指輪 他 |
〃 | 宮本 清則 | 小説 | 「時の無い村(町)」 |
市文化協会長賞 | 片岡 和代 | 短歌 | 何もかも放り投げたき日の朝に 八朔一つとりあへず食む 他 |
〃 | 栃原 よ志ゑ | 短歌 | 安倍総理戦争を軽んじ給う勿れ 九条も富士も日本の宝 他 |
〃 | 打保 洋子 | 短歌 | 「愛妻の日」紫の蘭くれし君に 常より優しき吾となりたり 他 |
〃 | 細江 錠二 | 随筆 | 「蒸し寿司」 |
〃 | 進藤 拓 | 随筆 | 「高山線の思い出」 |
〃 | 上田 眞穂子 | 俳句 | 膏薬の効き目あらたか冬隣 他 |
〃 | 小県 孝子 | 俳句 | 絵双六囲み古地図の国巡る 他 |
〃 | 小林 高子 | 俳句 | 生真面目な叔母の挨拶千代の春 他 |
〃 | 水口 諄子 | 俳句 | 咲き了へてピエロに見ゆるチューリップ 他 |
〃 | 細江 隆一 | 現代詩 | 「立つこと 歩くこと」他2篇 |
青竜大賞 | 有永 和 | 現代詩 | 「おあずけ」他2篇 |
青竜賞 | 金子 実礼 | 短歌 | CDがまわり始めて音が出る なんだか遅く感じられます 他 |
〃 | 清水 美樹 | 短歌 | 大金はいらないんじゃないのかな 一人救うの十円だよ 他 |
〃 | 川上 まなみ | 短歌 | 後悔を手の平いっぱい握りしめ 真っ赤に染まる夕焼けを見る 他 |
〃 | 古田 絢音 | 俳句 | かげろうの揺らめき失せて秋来たる 他 |
〃 | 中飯田 怜 | 俳句 | 赤トンボ夕日に向かって飛んでゆく 他 |
〃 | 木下 大輔 | 俳句 | 大輪の花のやうなり大花火 他 |
〃 | 尾上 緋奈子 | 俳句 | 初夏やルーズリーフに恋綴る 他 |
受賞作品
受賞作品の詳細については、(一社)高山市文化協会までお問合せ下さい。